地域の話題
小園地域の話題やこぼれ話を
お知らせするコーナーです。

子供たちの歓喜の声が響き渡った
早園小おやじの会主催『流しソーメン』
平成18年7月10日


 早朝の空を眺めて雨で中止かなと思ってあきらめムードで学校を覗いてみたら、お父さん達が脚立を組み立てていました。雨にも負けず悪天候を吹き飛ばすおやじの会のパワーは今年も健在でした。天候のほうも子供たちとおやじ達のやる気が合体したのかだんだんに回復してきて“流しソーメン”スタート時に雨は止んでいました。
 いつまた雨が降り出すかわからない天気にもかかわらず子供たちは次から次へと集まってきました。低学年に付き添ってきた保護者も多く“わいわいがやがや”と子供だけでも100人を超えました。主催者の話から150人程が申し込んでいたときいて驚きました。流しソーメン大会2回目にして早園小・夏の風物詩(伝説)への道を歩み始めたようです。


 まず、今年も自分で使う器と箸を作り始めました。学校の裏庭から伐っておいた長い竹を節目ごとにカットして危なげな手つきで“マイカップと箸”を作りました。そして両方を熱湯消毒してもらいました。さあ!ソーメンを食べる準備は整いました。あとはどの位置(ポジション)でソーメンをすくうかです。長い竹を縦半分に切って繋げた竹のソーメン道は脚立で高低差を出し、流れを良くするために節はしっかりと削られていました。
“さあ、流しソーメン始めるよ!”の掛け声と同時に、きゃあーきゃあー言う声が校庭に響き渡ってきました。よく夏プール際で聞こえてくるあの“きゃあー、わああー!”の声です。たくさんの子供たちの歓喜の声は久しぶりでした。普段どこか醒めている視線や言動の子供たちの本音の叫びが会場を熱くしていきました。
 流れてくるものは、ソーメンだけではありません。かわいいミニトマト・缶詰のみかんも白いソーメンに混ざって色鮮やかに流れていきます。箸を上手に使えずみかんをつかめない子供もいらいらしながら頑張っています。どこへ行けばたくさん食べれるのか考えて一番下のざるのところに陣取った子・だれよりも先に食べたくて台に乗ってソーメンを入れる瞬間を待っている子・友達と一緒に並んで安心している子・・・それぞれでした。
 昨年は麺が柔らかすぎて水っぽかったので今年はちょっと固めに茹でてありました。
安い麺では、ぐちょっとなるかもしれないと結構高価な乾麺を使用していました。反省点を改善して味の良いものをを子供たちに届けたいという水面下での関係者の努力がみえました。
 今年も“流しソーメン”は、楽しかったし成功したと思います。子供の関心を引くイベントを企画・運営するのは難しいと思います。子供はわがままです。最初から全部そろってないと参加したくないと言いながらも皆と同じ物は欲しくないと言います。器と箸を自主制作するというこの企画は、微妙に子供のプライドを刺激します。使い慣れないのこぎりやカッターが図工の時間とは違う自分らしさ(オリジナル)を生みます。作品ひとつひとつ見事に大きさや長さが違い、個性がはみ出しているようで良かったです。今年も子供たちが付ける親の成績表には、○(まる)がつきそうです。でも今回も裏方に徹して表には出て来なかったお母さん達の存在を忘れないでください。家庭科室で沸騰した鍋で麺を茹でてさらに器・箸を熱湯消毒してくれたのですから。お母さん達も子供たちの喜ぶ顔を見たくて頑張りました。やっぱり親子で参加するイベントっていいなあ!と思いました。
毎日忙しい保護者の方々も子供と一緒に大きな声(怒る声でなくフレーフレーの声)を出して楽しみました。家に帰って撮った写真でふれあいの時間が持てたら最高ですね。埋もれがちな日々の中の色刷りの思い出・・・トマトが嫌いでもつかみたかった。みかんがもっと欲しかった。おいしかった。まずかった。話せる友達・親・先生、共通の話題作りにも一役買った流しソーメンでした。来年も待っています。よろしくお願いします。

リポート 川居

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