青少年育成こぞの
青少年育成だより4 平成17年3月

遊びから学ぶ「社会性と創造性」
あやせっ子ふれあいプラザ
 風もなく晴れ渡った二月の昼下がり、早園小学校のグランドや体育館から元気の良い歓声が聞こえてきた。一年前に入学した子どもたちは元気にグランド狭しと走り回っておりました。体育館では卒業を間近に控えた六年生が中心にドッチボールを追いかけていた。遊ぼう会を月一回行っているが最も子ども達に人気があるのがドッチボールです。進学・進級間近になると自分の強みや相手の弱み等を各人が覚え、ライバルには強力なボールを、また、年下の子にはやさしいボールを返しておりました。遊びを通じて、負けない気持ちと、思いやる心を身に付けたことを感じさせる一場面です。
 それぞれの子どもたちが自分なりの考えで友達を見つけ、つくり、お互いを認め合い、競い合ってあそびを体感していました。また、ひとり静かに編み物に興じている子もいる。自分なりに自分の居場所を捜し求めたのでしょう。三月には六年生が旅立って行きますが四月になれば、初々しい子どもたちが仲間入りしてきます。
「あやせっ子ふれあいプラザ」は一人ひとりの子どもが自由に使うことのできる時間の中でさまざまな活動や体験の機会を通して、豊かな感性や社会性、自主性、創造性を養う場になっております。しかし、この仲間に溶け込めない子ども達がいることも現実です。昨今の子どもたちは、外遊びより室内の遊びや一人遊びが多くなっています。とりわけ、学年を超えた仲間との遊びが減り、ものの見方、考え方、かかわりかたなど、子どもたちが成長していくうえで欠くことのできない多くの体験を積む機会が減少しています。このことは子どもたちの心の成長に大きな影響を及ぼしていると思います。
 ふれあいプラザは原則として月曜日〜金曜日の給食のある日の放課後開設されております。陽の長い夏場は午後五時までですが冬場は午後四時までとなっております。ふれあいプラザには約束があります。プラザに着たときや帰るときにはパートナーさんに挨拶をする。名簿に名前やクラスを記入する。遊び場所は「プラザ室、体育館、運動場」としている。おもちゃ、おやつなどは持ってこない。遊んだ後はみんなできれいに片付ける。パートナーの支持に従うなどの規則があります。パートナーは「子どもたちが自主的で自由な遊びを通じて、思いやりやわがままを押さえる気持ち、ルールを守ることなどを自然に体得していく。」ことを見守っていくことが基本的な姿勢です。そのためには子どもたちの安全確保と施設遊具などの安全管理に努めるとともに「地域の子は地域で育てる」の考えの下に明るく笑顔で子どもたちに接しております。子どもたちの遊びに対しては助言程度に留め、自主性の醸成に努めております。また、定期的に「プラザ早園」の発行を行い、父兄の皆さんへ情報の提供を行っております。パートナーの基本はボランティア精神であり、子どもたちが好きであることが重要な要素になります。また、子どもたちと鬼ごっこなどの出来る体力も求められそうです。子どもたちと遊ぶことにより、その活動力や元気な姿から、パートナー自身も明日への活力を得ている模様です。今の子どもたちは習い事が多いため参加できない子どもや、土曜日は両親とも働いているため、さびしい思いをしている子ども達もおります。勉強は出来るのですが自分から積極的に行動する気力のない子が目立つのも現実です。また、プラザに対する意見や感想もなく、子供たちの様子を見に来る親たちが居ないもの現状です。
 青少年健全育成会は現在、子供会と連係して行事を展開しておりますが、今後は早園小学校や同校PTA等とも連携強化を図り、子供たちの育成を図っていく所存です。その第一弾として、十六年度から行っている、早園小学校正門でのあいさつ運動の輪を広げていく所存です。
 また、文部科学省では国語や算数などの学力低下を懸念して、教育方針の改正を検討しております。将来を担う子供たちの育成は最も重要な課題です。家庭はもちろんのこと地域でも考えて行きましょう。


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